竜のいた庭

小さな村から竜殺しの依頼が舞い込んでくる。
何やら「口が堅く誠実な冒険者」を探しているらしい。
依頼を受けるべく向かった先では、丘のように巨大な竜、そしてのどかな村があった。

何だか訳がありそうな竜退治シナリオです。
迅速に竜を討ち取ることも可能だし、気になるのなら事情を調べてみても良い、とマルチエンドになっています。
そして多分、どちらも間違いではない。

謎の提示と回収がスッキリしていて気持ちいい読み口。
宿に戻ってきた時にしみじみと噛みしめてしまう、良い短編でした。

おそらくこのパーティ、今までまともに竜を退治するシナリオに当たったことがないんじゃないのかな。
そんな中、「竜殺しに興味はないか」と尋ねられてドキッとしてしまいました。
選択の結果、始めての竜殺しの称号をここで得ることになったわけですが、それはきっと思っていたものと違っていただろうし、それぞれが思うところもあっただろうなあ。
彼らにとって、すごく大切な経験値になったような気がします。

ネタバレリプレイ

「人間に馴染み過ぎた長命種」の話は他人事じゃないなあ……　というパーティでした。